前回、酸化防止剤はちょっとだけ入れた方が良い。という内容を書きました。

では酸化防止剤無添加のワインは美味しくないのでしょうか?

 

答えは『めちゃくちゃ美味しい!!』

 

ただし、その美味しさを感じるためには、優良な生産者によって作られたワインを選ぶことが必要です。そして、さらに重要なのは、同じ銘柄でも瓶によって味にばらつきがあることです。

 

日本の自然派ワイン市場の実態

自然派ワイン市場は年々拡大していますが、中には粗悪なワインを作る生産者も存在します。海外の生産者からは、「自然派ワインのゴミ箱」とまで言われています。それは、日本が自然派ワインが失敗した場合でも日本は買い取ってくれるという認識が広まっているからです。

 

日本人のワインへのアプローチ

なぜ日本が「自然派ワインのゴミ箱」と呼ばれているか。それは、日本人が味覚に敏感であり、他の地域の人には分からない旨味成分を感じ取り、ポジティブに受け止める傾向があるからです。また、「自然派ワイン」というブランドに強い魅力を感じ、味が伴っていなくても受け入れられる傾向があるからでもあります。

 

結論

自然派ワイン、特に野生酵母を使用し酸化防止剤無添加でつくられる「ヴァンナチュール」は、当たりを引けばめちゃくちゃ美味しいです。しかし、瓶ごとに味にばらつきがあり、同じ銘柄でも美味しいと感じたワインには無かったオフフレーバー(嫌な匂い)を感じる事もあります。

 

まあ良く言えば、異なる味わいを楽しむことができます。また、酸化防止剤無添加のため、味の変化が激しく、抜栓後すぐに美味しくなるとは限りません。これらの要素を楽しめる人にとって、自然派ワインは非常に魅力的です。

 

しかし、ワインを販売する側としては、この不安定な要素はネガティブに捉えざるを得ません。なぜなら、お客様にオススメする以上、味の安定性や飲み頃のタイミングを提供しなければならないからです。